インビザラインのチューイーとは?効果的な使い方と代替品について
インビザラインは、マウスピースを交換しながら歯並びを整えていく矯正治療法です。
精密に計算されたマウスピース(アライナー)を装着して矯正力をかけるため、浮き上がりなくしっかりフィットさせることが成功のカギとなります。特にマウスピースを交換した時やアタッチメントとよばれる補助装置を付与しているケースでは、マウスピースが入りにくいことがあるため、補助的にチューイーというシリコン製の器具を使って装着する必要があります。
「マウスピースが浮いていたことに気付かず治療の予定が狂ってしまった」「アタッチメントを付与したらマウスピースが入りにくくなった」などのケースもしばしば見られるため、チューイーを使って装着することが大切です。
この記事では、インビザラインのマウスピース装着時に使うチューイーの取り扱いや代替品について解説します。
この記事を読むことで、チューイーの基本的な使い方やお手入れの方法をはじめ、万が一、チューイーが手元にない時に代わりとして使えるものにはどのようなものがあるかを理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- インビザライン矯正で使うチューイーとはどんなもの?
- チューイーの正しい使い方は?
- チューイーのお手入れ方法は?
- チューイーがない時に代わりに使えるものにはどんなものがあるの?
目次
インビザラインにおけるチューイーとは?
インビザラインは、マウスピースを何十個も使用しながら歯並びを矯正していく治療です。
マウスピースを装着した際に、少しでも浮き上がった状態にあると歯の動きに影響が出てしまいます。また、インビザライン治療ではアタッチメントという補助的に力をかける補助装置が歯の表面に付与されていることもあるので、しっかりとマウスピースを歯と密着させるためには、チューイーという補助道具が必要になります。英語ではchewieと書き、chewには噛むという意味があります。
チューイーはシリコンでできたロール状のチューブで、咬みこむことで確実にマウスピースを装着させることができます。特に新しいマウスピースを使用する際は、今の口腔内の歯列より少し理想の歯列に動いた状態のマウスピースになっています。よって手指だけでは装着しにくいので、チューイーの役割はより大きなものとなります。
フレーバーが付与されているチューイーもありますが、耐久性は付与されていないものと変わりません。フレーバーの匂いが強いものもあるので、自分にあったものを使用すると良いでしょう。
チューイーは歯科医院だけでなく、ネット通販でも購入することができます。価格は2〜3個で、数百円で販売しているところが多いようです。
インビザラインにおけるチューイーの使い方
まずマウスピースを上下に装着し、チューイーを前歯で数回噛み、前歯のマウスピースをしっかり押し込みます。
チューイーを前歯で咬み切るように咬むことが大切です。
前歯から隣の歯に移動して数回咬み、最後は奥歯で数回咬んでマウスピースを押し込みます。
チューイーを咬むとマウスピースがより密着されるため、歯が押される感覚や圧迫感が生まれますが、これはマウスピースがしっかりと装着されている時に起こり得ることなので、気にしなくて大丈夫です。
前歯以外でチューイーを咬む時は、チューイーを2つ使用して左右同時に噛むと、上手くマウスピースがはまり込むため効果的です。
新しいマウスピースの場合は、マウスピースが浮きやすいので、数日間は約20分の時間をかけて使用します。マウスピースが歯に馴染んできたら、数分チューイーを咬めば十分です。チューイーを咬む時間が長すぎると、チューイーがすぐに使えなくなってしまうだけでなく、顎関節が痛くなる可能性もあります。
チューイーのお手入れ
通常1回の使用で使用できなくなることはなく、数回は使用できます。
チューイーの弾力が低下し、上手く咬めなくなり、チューイー自体が裂けてきた場合は交換となります。
チューイーを使用した後は、必ず水洗いをして乾燥させます。
チューイーの代替品
チューイーは消耗品のため、新しいものを使用しようとした際にストックがない場合や、チューイー自体を紛失してしまう可能性があります。
その際はマウスピースを装着する際に、チューイーの代替品を使用すると良いです。チューイーの代替品は色々考えられますが、特に以下がお勧めです。
ただ、あくまでチューイーの一時的な代替品として使用し、できるだけ早く歯科医院または通販でチューイーを購入します。
タオル
厚みがあるタオルを使用すると、しっかりと装着できます。薄いタオルの場合は重ねて咬むと効果的です。大きなタオルだと奥歯で噛むことが難しいため、小さいタオルを使用します。
ティッシュペーパー
タオルよりも薄いため、使用する場合は何枚か重ねた方が効果的です。
ティッシュペーパーは独特な匂いがあるため、咬んでいる間はこれに耐えられることが必要になります。
また、唾液がティッシュペーパーに吸収されるため、口腔内の水分が持ってかれます。ティッシュペーパーは外出先等で簡単に手に入るため、すぐに実践できます。
キッチンペーパー
ティッシュペーパーと考え方は同じですが、キッチンペーパーの方が少し厚いため、ティシュペーパーよりは咬みやすいです。ティッシュペーパーと同様、吸水性が高いため、咬んだ後は口腔内が乾燥します。
割り箸
タオルやティッシュペーパーと比べると、割り箸には硬さがあり、咬みごたえがあります。しっかりと装着することは可能ですが、マウスピースが少し傷つくことがあります。
乳児用の歯がため
小さなお子さんがいる家庭では、大抵1個は歯がためのおもちゃがあります。歯がためは元々咬むために作られたものであるため、ある程度の力で咬みこむことが可能な上、材質もシリコンで作製されているものが多いため、チューイーに近いです。
ただし歯がための形状によっては、奥歯で咬みにくい場合があります。
【まとめ】インビザラインのチューイーの効果的な使い方と代替品について
インビザラインのマウスピース装着に欠かせないチューイーの効果的な使い方と代替品について解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。
ここがポイント!
- チューイーは、インビザラインのマウスピースを確実に歯に密着させるために使用するロール状のシリコン製チューブで、歯科医院やネット通販などで数百円で販売されている
- チューイーは、マウスピースを上下装着した後、歯が押される感覚や圧迫感を感じるまで前歯から徐々に奥へと移動させながら咬むことでマウスピースをしっかり押し込む効果がある
- チューイーは使用後水洗いをして乾燥させることで数回使用できるが、弾力が低下して咬めなくなり裂けてしまった場合は交換が必要
- もしチューイーのストックがなかったり紛失した場合の代替品としては、「タオル」「ティッシュペーパー」「キッチンペーパー」「割り箸」「乳児用の歯がため」がお勧めだが、あくまでも一時的なもので、できるだけ早く新しいものを購入する
インビザライン矯正を成功させるためには、マウスピースをきちんと装着して正しく治療を行うことが大切です。
患者さん自身で取り外しが可能なマウスピースを使用するため、自分ではしっかりと装着できていると思っても、実際は装着できていないことが多々あります。着脱ができるのはマウスピース矯正のメリットですが、その管理を自分できちんとできなければ予定された効果は引き出せません。
チューイーの使用を面倒に感じる人もいるかもしれませんが、マウスピース矯正の精度を高め、確実に治療を進めるためにもぜひ使用するようにしてください。
東京歯並び矯正歯科では、インビザライン矯正を開始する際に、チューイーの重要性や使い方についてもしっかり行ったうえで、矯正治療をスタートしていただいておりますのでご安心ください。
また、治療中にトラブルや不具合が起きたら、できるだけ早く当院までご相談ください。