インビザライン・ライトの特徴と他のプランとの違い
「気になる部分の歯並びだけを治したい」
「以前、矯正したが後戻りしてしまった」
そんな時は、インビザライン・ライトが非常に便利です。
インビザライン・ライトは、その特徴を生かすことによって、費用を安く抑えて、短期間で行うことのできるマウスピース矯正システムです。
このコラムでは、インビザライン・ライトパッケージの特徴とインビザラインの他のプランとの違いについて解説します。
このコラムを読むことによって、インビザライン・ライトパッケージがどういったものかを深く理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- インビザライン・ライトのメリット、デメリットは?
- インビザライン・コンプリヘンシブとの違い
- インビザラインGoとの違い
- 自分にインビザライン・ライトが合っているか、どうやって判断すれば良いの?
目次
インビザライン・ライトとは
インビザライン・ライトとは、軽度の部分的な歯列不正を改善するマウスピース型矯正システムです。
前歯部の軽度な叢生(でこぼこ)や空隙(歯と歯の間のすき間)の改善、臼歯部の部分的な噛み合わせ、以前行った矯正治療後の後戻りの改善などに適しています。
矯正中は装着していてもほとんど目立つことのない透明なマウスピースを使用するため、審美性に優れています。
自分で取り外しが可能で、食事の際の不快感もなく、清掃も行いやすいので、虫歯や歯周病のリスクを抑えることができます。またワイヤー矯正と比較して、痛みが少ない矯正治療ということができます。
しかし、適応症例に制限があるということや自分でマウスピースを交換する、決められた装着時間を守るなど、自己管理が必要になってくるということには注意が必要です。
インビザライン・ライトとインビザライン・コンプリヘンシブとの違い
インビザラインが軽度の歯列不正や矯正治療後の後戻りに適応しているのに対し、インビザライン・コンプリヘンシブは、あらゆる症例に対応したマウスピース矯正システムということができます。
どちらも歯列矯正を行う範囲についての制限はありません。
では、どこが違うのでしょうか。
使用するマウスピースの枚数の違い
大きな違いとして、使用できるマウスピースの枚数が挙げられます。
インビザライン・ライトは、使用できるマウスピースの枚数が14枚までと決まっています。それに対して、インビザライン・コンプリヘンシブの場合は、マウスピースの枚数に制限がないので、治療期間内であれば何枚でも追加作製することができます。
では、このマウスピースの枚数とは何によって決まってくるのでしょうか。
それは歯並びの状態や治療の難易度といった、症例によって決定されます。
マウスピース1枚あたり、約0.25㎜の歯の移動が可能です。つまり、歯を動かす量が多いほど、マウスピースの枚数も必要となってくるのです。
重度の歯列不正や抜歯の必要がある症例などは、必要となる歯の移動量も多くなります。その場合は、インビザライン・コンプリヘンシブが適しているでしょう。
また、軽度の歯列不正や部分的なもの、矯正治療後の後戻りであれば、インビザライン・ライトで対応できる可能性があります。
インビザライン矯正システムでは、矯正治療を始める前の精密検査の際に、綿密な治療計画を立てていきます。
矯正治療を始める前の歯並びの状態から、どこまで歯並びを整えていきたいかなどの診察・相談を経て、理想的な歯並びになるまでの治療期間や必要なマウスピースの枚数なども算出していきます。
つまり、マウスピース14枚以内で矯正治療が完結する症例においては、インビザライン・ライトの適応となり、それ以上のマウスピースが必要な症例は、インビザライン・コンプリヘンシブのほうが適している、ということができるのです。
矯正期間の違い
マウスピースは通常10日~2週間で新しいものと交換していきます。
そのため、インビザライン・コンプリヘンシブの治療期間は1年半~3年程度なのに対して、インビザライン・ライトの治療期間は約7か月と短くなります。
インビザライン・ライトの場合は、治療期間やマウスピースの枚数を抑えることができるため、費用的にも安くなります。
矯正費用の違い
インビザライン・コンプリヘンシブは症例にもよりますが、70~100万円なのに対し、インビザライン・ライトは50万円前後です。
注意点として、インビザライン・コンプリヘンシブの場合は、治療開始日より5年間は「もう少し、ここの歯並びを揃えたい」などといった調節を、マウスピースを追加することで行っていくことができます。
インビザライン・ライトの場合も、治療開始から3年間は追加のマウスピースを作ることが出来ますが、マウスピースの枚数が14枚と決まっているため、作製できないケースもあります。
とはいえ、インビザラインでは治療開始前に綿密なシミュレーションを行っていきますので、特にインビザライン・ライトに適応する症例においては、追加の治療が必要になることは稀ではあります。
インビザライン・ライトとインビザラインGoの違い
インビザラインGoとは、インビザライン・ライト同様、部分的な矯正に用いられるシステムです。
この2つは、どこが違うのでしょうか。
最大の違いは、歯を動かすことの出来る範囲です。
インビザライン・ライトでは、全ての歯を動かすことが可能であるのに対して、インビザラインGoでは、大臼歯と呼ばれる奥歯は動かすことができません。
基本的には、インビザラインGoは、前歯部の矯正を行うためのシステムであると考えると良いでしょう。また、大臼歯を移動できないということは、歯を並べるスペースが足りない時、臼歯部の歯並びのアーチ幅を広げてスペースを確保することができないということです。
そのため、スペースが必要な際にはIPRという、歯と歯の間の部分を細かいやすりのような器具で少し削ってスペースを確保していくという方法を用いていくことが多くなります。
マウスピースの枚数は、インビザライン・ライトが最大14枚であるのに対して、インビザラインGoは最大20枚となりますが、この両者の違いは歯を動かす距離ではなく、動かす歯の範囲ということです。
つまり、前歯部のみの歯並びを治したいという方は、インビザラインGo、全顎的に歯並びを治したいという方は、インビザライン・ライトもしくはコンプリヘンシブを選択していくのが良いでしょう。
インビザラインGo(ゴー)システムとは?適応症例や費用の違いについて
どうやってプランを選択していけば良いのか
では自分に合ったプランを探すには、どうしたら良いのでしょうか。
それは、歯科医師に相談することです。
まずは自分が気になっているところ、治したいと希望するところがどの部分なのか、どのように改善していきたいかなど、自分の意思を整理していきます。そのうえで、歯科医師に相談していくことをおすすめします。
例えば、「前歯の歯並びのみを治したい」と思っていても、実は前歯部の歯列不正の原因が臼歯部にあり、臼歯部から動かしていったほうが、綺麗にかつ機能的に歯並びを整えていくことが出来るケースもあります。
また、同じ歯並びでも、最終的な治療のゴールをどこに設定するかによって、治療内容およびプランが変わってくることも多くあるのです。
まずは、ご自身の矯正治療に対する希望がどのようなものか。それに歯科医師の医学的な知識と経験、インビザラインの豊富な症例データを組み合わせて、治療方針および矯正治療プランを相談していくのが、最も良い方法かと思います。
【まとめ】インビザライン・ライトの特徴と他のプランとの違い
インビザライン・ライトの特徴と、他のプランとの違いについて解説しました。
このコラムでは、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
ここがポイント!
- インビザライン・ライトは、軽度の部分的な歯列不正を改善することのできるマウスピース型矯正装置
- 矯正部位に制限がなく、短期間で費用を抑えて治療を行うことが出来るかわりに、適応症例及びマウスピースの枚数に限りがある
- 重度の歯列不正や歯の移動量の多い症例では、インビザライン・コンプリヘンシブのほうが適している
- 前歯部に限局した軽度な症例であれば、インビザラインGoも検討できる
- インビザラインの中で、どのシステムを選択していくかは、現在の歯並びを診査し、自分の希望を歯科医師に相談した上で決定していくのが良い
インビザライン・ライトは、部分的な矯正や後戻りの改善など、大掛かりな矯正を希望されない方にとって、とても便利なシステムです。自分の歯並びが気になる方は、ご自身の希望する歯列矯正がどのようなものなのか、一度、歯科医師に相談してみることをおすすめします。
東京歯並び矯正歯科では、全てのインビザラインプランに対応しております。インビザラインのどのプランが自分に適応するのか知りたい方は、ぜひ一度、診察・相談にお越しください。女性歯科医師が丁寧に対応させていただきます。