インビザラインGo(ゴー)システムとは?適応症例や費用の違いについて
歯並びの悪さの程度は、人によって違います。奥歯まで全体的に歯並びが悪い重度の歯列不正の人や、一部の歯並びが悪い軽度の人などさまざまです。
矯正治療は症例に合わせた治療を選択することが大切です。インビザライン矯正では、前歯に限定して歯並びが乱れている症例を対象としたインビザラインgoシステムがあります。
インビザラインgoは「できるだけ費用を抑えて前歯だけきれいにしたい」「咬み合わせは悪くないけれど、すきっ歯が気になっている」といった症例に最適な矯正治療法です。
この記事では、インビザラインgoシステムについて解説します。
この記事を読むことで、インビザラインgoシステムの特徴や適応症例や費用相場などについて理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- インビザラインgoシステムとは?
- インビザラインgoシステムの特徴は?
- どのような症例が適応症なの?
- インビザラインgoシステムの治療の流れを教えて!
- 費用はどれくらい?
目次
インビザラインGoシステムとは
インビザラインシステムでの矯正治療は、マウスピース型の矯正装置を使用した矯正治療です。マウスピースを使用するため、治療中も装置が目立ちにくく、また可綴式(取り外し可能)のため、矯正治療中も口腔内を清掃しやすいです。
インビザラインシステムの中のGoシステムは前歯の軽度叢生治療を目的としたもので、中切歯から第二小臼歯までを対象としたものです。
インビザラインGoシステムの特徴
インビザラインGoシステムには、いくつかの特徴があります。
適応が限られる
インビザラインGoシステムは、対象となる歯が前歯から第二小臼歯までなので、大臼歯を動かしません。
大臼歯は咬合や歯列を決定する基準となる大切な歯なので、大臼歯を動かさないということは、歯を動かせる量が限られ、咬合も大きくは変えられないということになります。
具体的には歯の重なりや空隙を埋めるための移動量は最大で7㎜程度、顎の拡大は4㎜程度、歯の垂直的な移動は5㎜程度が限界です。
治療期間が短い
治療期間としては症例にもよりますが、半年から1年ほどで終了する症例がほとんどです。
使用するマウスピースの枚数は通常のインビザラインと比べて少ないです。マウスピース自体は通常のインビザラインと同じで、1日20時間以上は装着します。
適応か否かの診査が即日で判断できる
Goシステムが適用できるか否かの診査は専用のアプリで即日判断することが可能で、適応であれば早く矯正治療を開始できることが可能です。
診査で必要な項目は、側面や正面の顔貌写真、上下顎の咬合面や側方面の口腔内写真などです。加えて患者さんの主訴や改善してほしい点を入力し、データをアライン・テクノロジー社(インビザラインシステムを供給している会社)に転送します。その後Goシステムが適応か否かの結果が送られてきます。
「Goシステムが適応範囲内」という結果が出れば問題ないですが、「適用範囲内の可能性があります」と出た場合は改善して欲しい点の何点かが改善できない可能性があるため、患者さんとの相談や、すり合わせが必要です。
また、結果が「Goシステムの適応範囲外」と出た場合や、Goシステムで主訴改善が望めない場合でも、通常のインビザラインでは適応になる場合があるので、改めて診査してみることをお勧めします。
従来からの歯列矯正と比べ痛みが少ない
インビザラインGoシステムで使うマウスピースの精度は大変高く、0.25㎜単位で歯を移動させます。
従来の歯列矯正では、このような細かな歯の移動は難しく、一定期間あたりの歯の移動距離はインビザラインGoシステムより長いです。そのため一定期間あたりの移動距離が長すぎる従来からの歯列矯正では、歯の移動に伴う痛みも大きくなります。
インビザラインGoシステムは、細かくゆっくりと歯を移動させられるため、従来の歯列矯正と比べて痛みを少なく抑えられます。
インビザラインGoシステムの適応症
比較的短期間で治療を終えることができるGoシステムでは、基本的に適応となる症例は少ないです。
前歯の重なり、隙間がある方
インビザラインGoシステムは、前歯から第二小臼歯までが適応のシステムです。よって前歯の重なりや隙間が気になる方は適応になります。
ただし、重度の重なりや大臼歯を含めて歯を移動しなければならない場合は適応外となることがあります。また矯正治療に抜歯が必要な場合は、Goシステムの適用外になります。
短期間で治療を終えたい方
インビザラインGoシステムは通常のインビザラインと比べて使用するマウスピースの枚数が少ないため、治療期間が短いです。よってなるべく治療期間を短くしたい方は一度適応か診断してみると良いです。
補綴(被せ物)やインプラントを埋入するためのスペースを作るため
補綴やインプラントは適切な位置に歯やスペースがないと美しく、機能的な形を作ることができません。よってスペースを作るためにインビザラインGoシステムを使用することがあります。
インビザラインGoシステムの治療の流れ
まず口腔内の状態を診査します。虫歯や歯周病がある場合は先に治療してから矯正治療に移行することがあります。
インビザラインGoシステムが適応かどうか、専用のアプリで口腔内写真を撮り、即日で判断されます。
診査が終了し、適応だと判断された場合は印象採得(歯型取り)になります。印象採得は専用のデジタルスキャナー、または通常の粘土状の材料で採得します。
スキャニングされたデータ、または石膏模型はアライン社のクリンチェックを利用し、分析した後、治療計画と移動後の歯列を確認します。
それを元に治療用のマウスピースが製作され、マウスピースは1週間から2週間ずつ交換しながら治療していきます。
最終的な目標とする歯列に並べ終えたら、後戻りを防ぐためにリテーナーを製作、装着し、治療は終了となります。
インビザラインGoシステムの費用について
インビザラインGoシステムは保険適用外の治療となります。よって歯科医院によって費用設定が異なります。相場としては50万以下で設定している歯科医院が多いです。
相談費用、治療計画費用、診断費用、調整費用等を別途請求している歯科医院もあるので、トータルでいくらかかるのか事前に確認すると良いです。
【まとめ】インビザラインGo(ゴー)システムとは?適応症例や費用の違いについて
インビザラインgoの特徴や適応症例、費用などについて解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。
ここがポイント!
- インビザラインgoシステムは、可綴式のマウスピース矯正の中でも前歯(中切歯から第二小臼歯まで)の軽度叢生治療を目的とした矯正治療である
- インビザラインgoシステムの特徴には次のようなものがある
・限定された適応症例:大臼歯を動かさず前歯から第二小臼歯までを動かし、歯の移動量も限定的である
・短い治療期間:通常より少ないマウスピースを使い、1日20時間以上の装着で半年から1年で終了することがほとんどである
・適応か否か即日診査可能:必要な審査項目のデータを入力すれば専用のアプリで即日適応か否か判断され治療を早く開始できるが、適応範囲外でも可能性はあるので再診査してみることを勧める
・従来法より痛みが少ない:0.25㎜単位と精度の高いマウスピースを使用し細かくゆっくりとした歯の移動を行うため、従来の歯列矯正より痛みが少ないとされている - インビザラインgoシステムの適応症には次の3つが挙げられる
・前歯の重なり、隙間のある人:重度の重なりや抜歯が必要な人は適応外となる
・短期間で終わりたい人:マウスピースの枚数が少ないため期間は短いが適応できるかの判断が必要
・スペースを作る:補綴(被せ物)やインプラントのためにスペースを作りたい - 治療の流れは、口腔内の審査(虫歯や歯周病の治療)→専用のアプリによる即日診断→印象採得(歯の型取り)→クリンチェックで分析・治療計画作成→マウスピース製作・治療開始→歯の移動終了後リテーナーによる保定→終了となる
- 費用は保険適用外のため歯科医院で違い、相場は50万円以下が多いが、相談や計画などの費用は別途かかる歯科医院もあるため事前の確認が必要
インビザラインgoシステムは、即日診断可能であることや料金が安価であること、短期間で治療できることなどのメリットがあります。適応症例が限られていますが、もし可能であれば軽い負担で矯正治療を受けることができるかもしれません。
インビザラインで歯並びをきれいにしたいと考えている方は、自身の症例がインビザラインgoシステムの適応となるか診断を受けてみるといいでしょう。さらに、信頼できる歯科医院で相談することも重要なポイントです。
インビザラインシステムで多くの実績をもつ、東京歯並び矯正歯科にお気軽にご相談ください。女性歯科医師が丁寧に対応させていただきます。