横顔美人の基準「Eライン(エステティックライン)」とは?そのチェック方法と歯科治療
人の横顔の美しさを図る指標にEラインがあります。Eラインはエステティックラインとも呼ばれ、美容外科でも理想的な横顔の基準とされています。
アメリカの矯正歯科医ロバート・リケッツが提唱したもので、非常にわかりやすく、審美性を求める矯正治療でも使われることが多い基準として知られています。
「どこからみても綺麗な顔に憧れています」「口元のコンプレックスを解消して綺麗な横顔になりたいです」など、思った以上に他人から見られている横顔に自信を持ちたいと考える人たちが求めているのが、まさにこの美しいEラインの獲得でしょう。
では、このEラインにはどのような基準があるのでしょうか。また、Eラインを整えるための歯科治療には、どのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、Eラインの基礎知識について解説します。
この記事を読むことで、Eラインの概要や具体的な治療法を理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- Eラインってなに?
- Eラインを整えるってどういうこと?
- Eラインの歯科における治療法は?
- 美容外科ではどんな治療があるの?
目次
Eラインとは?
Eラインは人の顔を横から見た際に、鼻の先端と顎の先端を結んだラインのことです。
Eラインは欧米人を基準としてできたものです。よって、欧米の人々は鼻が高く、顎が出ている人が多いので、Eラインより口唇の先端が内側にくると綺麗に見えることが多いですが、アジア人の場合は鼻が低く、顎が出ている人が少ないため、口唇の先端がEライン上にくると、一般的に綺麗だと言われています。
Eラインは自分でも簡単にチェックすることができます。
定規を鼻先と顎に当てて、唇が軽く当たる程度であれば、理想的なEラインを持っていると言えます。
Eラインを整えるとどうなるの?
最近になってEラインは様々なマス・メディアに取り上げられるようになりましたが、なぜなのでしょうか。
それは横顔が整うと顔全体のイメージが格段によくなるからです。
横顔は、皆さんが想像する以上に人に見られています。
人の顔を正面から見ることは、目があったりして中々集中して見ることができません。横顔であれば目が合うことは少ないので、意外と集中して見ることができます。よって横顔のイメージが、その人の顔のイメージに直結します。
またEラインを整えることにより、顔のメリハリがはっきりすることも顔が綺麗に見える要因の一つと言えます。ただし、Eラインによる美しさの基準は一つの価値観でしかありません。顎の形や歯並び等は個性であり、Eラインが綺麗に整っていることだけが美しいというわけではないのです。
Eラインを歯科でどう治療するか
個人差はありますが、Eラインを歯科治療で整えることも可能な場合があります。
矯正治療
歯列不正があると、Eラインにも影響が出てしまうことがあります。
例えば上顎前突によって上唇がEラインを超えてしまうこともありますし、下顎前突では下唇がEラインを超えてしまうことがあります。逆に前歯部が舌側に傾斜している場合は上下唇がEラインよりも内側になってしまうこともあります。
このようなEラインの乱れを正すためには、矯正治療が必要になります。口元の軽微な突出感を改善する程度であれば、抜歯をせずに対応することもできますが、大きく改善したい場合は抜歯が必要になります。
ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも対応はでき、歯や骨をほとんど削ることなくEラインを整えることが可能なため、有用な治療方法ですが、一般的に矯正治療は治療期間が年単位と長くなってしまうのが欠点です。
補綴治療
クラウン・ブリッジによる補綴により、前歯部の歯軸を変えることによって口元の突出感を変化させることができます。ただし歯軸を変えるため、生活歯(神経のある歯)の場合は便宜的に抜髄(神経を取る処置)をすることがあります。神経をとると歯がもろくなるため、そのリスクを十分に理解した上で治療に入ることを推奨します。
治療期間は、矯正治療や外科治療と比べて短いのが特徴です。
最近では光学印象というデジタルカメラによる型取りが可能な医院も増えてきており、光学印象で型取りをした場合はさらなる治療期間の短縮が期待できます。
外科治療
骨格性の上顎前突や下顎前突の場合は、外科矯正が必要になる場合があります。上顎骨や下顎骨の位置自体を変えることができるため、Eラインを綺麗に修正することができます。
上顎の骨を切り、前後的に骨の位置を動かすことが可能なLe FortⅠ型骨切り術や、下顎枝を矢状面
で切り、下顎骨の位置を移動させる下顎枝矢状分割術(SSRO)などが有名です。
外科手術の欠点は何と言っても侵襲性が高いことです。つまり手術に全身麻酔が必要であったり、入院が必要であったり、保険診療が適応になる場合もありますが、費用の負担も大きいです。
美容外科ではどうEラインを整えるか
「鼻を整える方法」や「顎の高さを整える方法」を用いてEラインを整えます。
ヒアルロン酸を鼻や顎に注入することによって、鼻や顎の高さを出したり、糸で鼻や顎を引っ張り、高さを調整したり、プロテーゼというシリコン製の医療用人工軟骨を利用する方法があります。
ヒアルロン酸による治療は傷口が残ったり、腫れなどもほとんどないため、気軽に受けることができますが、より継続効果の高い治療はプロテーゼ治療となります。
【まとめ】横顔美人の基準「Eライン(エステティック)」とは?そのチェック方法と歯科治療
Eラインの基準や理想的なEラインになるための治療法などについて解説しました。
この記事では、下記のようなことが理解できたのではないでしょうか。
ここがポイント!
- Eラインとは、人の顔を横から見て鼻の先端と顎の先端を結んだラインをいい、鼻が高く顎が出ている欧米人が基準となっているが、アジア人では口唇の先端がEライン上なら理想的といわれている
- 横顔のイメージは、その人の顔のイメージに直結するためEラインが整うと顔が綺麗に見える要因のひとつとも言われるが、あくまでもひとつの価値観である
- 歯科におけるEラインの治療は以下の通り
・矯正治療:歯列不正が原因となっている場合には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などの矯正治療により整えることが可能だが、治療期間が長くなるのが欠点である
・補綴治療:クラウン・ブリッジなどの補綴により短い期間で改善することができるが、歯を削り便宜的に神経を取るなどの処置が必要になるリスクがある
・外科治療:骨格性の上顎前突や下顎前突では外科手術によって修正ができるが、侵襲性が高く肉体的にも費用的にも負担が大きい - 美容外科では、ヒアルロン酸やプロテーゼなどを使って鼻や顎の高さを整える方法により整えることができる
美しくありたいという願いを持つ人は、他人に見られがちな横顔にもこだわりたいと考える人も多いようです。
日本人の顔立ちは欧米人とは違いますし、それぞれの主観によっても美しさの基準は異なりますが、Eラインを整えることで顔の印象は大きく変わり、多くの人が綺麗な横顔と感じます。
Eラインは自分で簡単にチェックすることができます。定規を鼻先と顎に当てて、口唇の先端がその定規の内側にあるか軽く当たる程度であれば、理想的なEラインと言えます。ぜひチェックしてみてください。
どこから見ても綺麗な顔を手に入れるためには、まずは実績のある専門医に相談することをお勧めします。東京歯並び矯正歯科は歯並びの専門医であり、詳細な検査を基にEラインまで視野に入れた緻密な計画に基づいた治療を行っています。気になる方は、お気軽にご相談ください。