バッカルコリドーの原因と改善するための治療法
歯並びを治したのに『口元の見た目が気になる』という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
歯並びはもちろん、お顔全体のバランスが整った美しい笑顔や口元も手に入れたいですよね。
スマイルデザインも考慮した審美性の向上には、ただ単に歯並びを治すだけでなく、バッカルコリドーの改善が重要になります。
バッカルコリドーって何?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、笑顔の印象や口元の見え方を左右する審美歯科では、重要視するべきポイントのひとつです。
せっかく綺麗な歯並びを手に入れるために歯列矯正をするなら、バッカルコリドーを考慮した治療で歯並びを改善したいですよね。
この記事ではバッカルコリドーについて、口元に与える影響や治療法について解説します。
この記事を読むことで、より効果的で美しい歯並びや笑顔の見え方について理解でき、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- バッカルコリドーとは?
- 美しい笑顔の見え方は?
- 歯並びを治したのに口元が不自然な場合の解決法は?
- 自分にはどのようなバッカルコリドーの治療法が適しているのか?
目次
バッカルコリドーとは
バッカルコリドー(buccal corridor)とは、左右の口角と犬歯(前から3番目)によって挟まれたスペースのことです。
バッカルコリドーは、笑顔になった際に、向かい合う人からは、黒い影になって見えます。審美歯科の領域では、バッカルコリドーは、犬歯の後ろにある小臼歯から段々と小さくなっていくのが美しいバランスであるといわれています。
口元の美しさには、歯並びだけではなく、唇や口角の位置関係といったお顔全体のバランスが重要です。そこで重要なキーとなるのが“バッカルコリドー”です。
スマイルデザインはバッカルコリドーで決まる?
唇と歯によって囲まれた空間=バッカルコリドーが、口元の印象を左右するというと、あまりしっくりこない方もいらっしゃるかもしれません。
バッカルコリドーが大きすぎると、口元に影ができるため、笑顔を暗い印象にしてしまうのです。バッカルコリドーが小さい場合には、挙上した口角に白い歯が映えるので、健康的で美しい笑顔を印象付けることができます。
バッカルコリドーが目立つ原因は?
では、そもそもバッカルコリドーが目立つ原因とは何なのでしょうか?
原因① 歯列弓が狭い
歯は、咬合面(咬み合う面)からみると、基本的に左右対称な放物線形に並んでいます。
この形態を歯列弓と呼びますが、バッカルコリドーが目立つ方は、歯列弓の幅が狭いことが想定されます。
原因② 歯が小さい
次に考えられるのは、お口の大きさに対して、歯の幅が小さいことや、先天欠如といって歯数が足りないことなどが考えられます。
バッカルコリドーの治療方法
バッカルコリドーの治療は、患者様それぞれのお口の状態によって、適した方法が異なります。効果的で美しい歯並びに導くためにも、バッカルコリドーを考慮したスマイルデザインを得意とする歯科医師に依頼することがお勧めです。
バッカルコリドーの治療には、以下の治療方法があります。
①歯列弓の側方拡大
歯列弓が狭い場合には、歯列弓の側方拡大を行います。具体的には、ワイヤー矯正によって、歯の位置や傾きを徐々に調整していきます。
②セラミック矯正
歯が小さい場合には、セラミック矯正が効果的です。 セラミック矯正は、ご自身の歯を削り、セラミックの被せ物(クラウンやブリッジ)によって歯並びを短期的に治療する方法です。セラミック矯正では、歯の大きさや、形態、色調を、患者様のスマイルラインを考慮してデザインします。
③マウスピース矯正
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて適応が限られています。 バッカルコリドーが目立つ軽度の歯性上顎前突(歯の傾きによる出っ歯)の治療に効果的です。
バッカルコリドーは治療するべき?
歯並び治療をご希望される患者様の主なコンプレックスは、“歯の並び”です。
歯並びに問題があるために、口元の印象がアンバランスになっているのは、事実です。
しかし、歯並びだけを治しても、口元の印象に対して十分な満足感を得られないことがあります。それは、バッカルコリドーを考慮した理想的なスマイルデザインになっていないことが原因です。
単純に、前歯の歯並びだけを治した場合には、臼歯と口角の間に余分なスペースが生まれ、笑顔になった際に不自然なスマイルラインができてしまうかもしれません。
せっかく、審美性を改善するために治療を行ったのに、今一つ・・・といった結果になっては、元も子もありません。
歯並びを治す場合には、対面した際に見える前歯だけでなく、口角の高さや口の大きさ、唇と歯の位置関係など、バッカルコリドーを考慮した治療方法を提供する歯科医師の治療を受けることが、高い治療満足度につながります。
残念ではありますが、以前他院にて、歯列矯正を行ったのに、笑うと奥歯に影ができて、口元が暗くなる、口元に自信を持てないというご相談をお受けすることがあります。
確かにこれまでは、歯列矯正とは“機能的に美しく歯を並べる”ことに主眼が置かれていたことが原因かもしれません。今後はバッカルコリドーへの対処など、スマイルデザインを基本として、お口やお顔の表情のバランスを考慮した治療が主体となっていくことが期待されます。
【まとめ】バッカルコリドーの原因と改善するための治療法
バッカルコリドーについて原因や治療法について紹介しました。
この記事では、下記のような事がわかったのではないでしょうか?
ここがポイント!
- バッカルコリドーは、犬歯の後ろにある小臼歯から段々と小さくなっていくのが美しいバランスである
- 口元の美しさには、歯並びだけでなく唇や口角の位置関係といったお顔全体のバランスが重要
- 歯並びを治す場合は、対面した際に見える前歯だけでなく、バッカルコリドーを考慮した治療を受けることが高い治療満足度につながる
- 歯列弓が狭い場合のバッカルコリドーの治療には、ワイヤー矯正による歯列弓の側方拡大が効果的である
- 歯が小さい場合のバッカルコリドーの治療にはセラミック矯正が有用
歯列矯正の本来の目的は、機能的な咬合、不正歯列をきれいに整える2つがありますが、口元やお顔全体まで総合的で、より高い審美性を追求するのであれば、バッカルコリドーを考慮した治療が必要です。
バッカルコリドーとは、左右の口角と犬歯(前から3番目)によって挟まれたスペースのことです。口元の印象は、歯並びだけでなく、歯と口角の位置によって構成されるバッカルコリドーの大きさにも影響されます。
歯並びは整っているけれど、口元に自信が持てない、印象が暗いといったお悩みをお持ちの方は、納得いく歯並びを目指すためにも、バッカルコリドーを考慮した治療を行う歯科医師に相談することをお勧めいたします。
東京歯並び矯正歯科では、口元の機能美を追求し自信に満ちた「笑顔」を作れるように、経験や知識を持った女性歯科医師が丁寧に対応させて頂きますので、悩みや疑問などお気軽にご相談ください。