マウスピース矯正9ブランドの種類と違いを徹底比較【費用・期間・効果(適応)】
近年、矯正治療の需要は高まる一方ですが、費用や装置への抵抗感がネックとなり一歩を踏み出せない人も少なくありません。
歯並びにコンプレックスを持ちながら、「バレないように矯正したい」「できるだけ費用を抑えたい」と考えている患者様の要望を実現するために生まれたマウスピース矯正は、今ではすっかりメジャーな治療法となり選択肢も増えてきました。
この記事では、9種類のマウスピース矯正について、主な特徴を比較して紹介します。また、近年世界で広まりつつあるLCM(Low Cost Mouthpiece)のメリットやデメリットについても合わせて解説します。
この記事を読むことで、マウスピース矯正の特徴を種類ごとに理解することができ、下記のような疑問や悩みを解決します。
こんな疑問を解決!
- 治療を始める前に知っておくべき9種類のマウスピース矯正の特徴
- 価格に特化したLCM(Low Cost Mouthpiece)のメリットと弱点とは
- 大手2社と比較してLCMがお勧めできない本当の理由
- 失敗しないマウスピース矯正のためのポイント
多様化するマウスピース矯正
一括りにマウスピース矯正と呼んでも、患者さん自身で取り外し可能な透明なマウスピース型矯正装置を一定期間置きに交換していくという点は変わりありませんが、実は提供するメーカーまたはブランドによってそれぞれに特徴があります。
例えば、マウスピース矯正の元祖ともいえる“インビザライン”、歯科製品において世界的なシェアを誇るストローマン社が提供する“クリアコレクト”の他にも、通院は1度のみの格安マウスピース矯正と呼ばれる方法も存在します。
それぞれの特徴を理解し、自分に合ったマウスピース矯正を選択して、安全で快適に理想的な歯並びを獲得するのがおすすめです。
そこでまずは、それぞれの特徴(費用、適応範囲、期間、装着時間、小児矯正プランの有無)についてご紹介します。
インビザライン | クリアコレクト | アソアライナー | キレイライン | ローコスト | Oh my teeth | hanaravi | Smile TRU | DENマウスピース | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
提供開始 | 1997年 | 2006年 | 1998年 | 2017年 | 2019年 | 2019年 | 2020年 | 2016年 | 2010年 |
開発国 | アメリカ | アメリカ | 韓国 | 日本 | 日本 | 日本 | 日本 | アメリカ | 日本 |
適応範囲 | 奥歯を含む 全顎に対応 |
奥歯を含む 全顎に対応 |
前歯上下12本 | 前歯上下12本 | 奥歯を含む 全顎に対応 |
奥歯を含む 全顎に対応 (抜歯症例除く) |
前歯上下12本 | Level1~2前歯部 小臼歯部まで |
奥歯を含む 全顎に対応 |
シミュレーション による治療計画 |
有 | 有 | 有 | 歯科医院に よって無い 場合がある |
有 | 有 | 有 | 有 | ― |
治療期間 | 3か月〜3年 | 1か月~3年 | 3か月~1年半 | 5か月~ 1年3か月 |
3か月~ | 2か月~ | 3か月~ | 3か月~ | 6か月~2年 |
1日の装着時間 | 22時間 | 22時間 | 17時間 | 20時間 | 20時間 | 20時間 | 20時間 | 20時間 | 8時間~ |
通院頻度 | 1回/1~3か月 | 1回/2か月 | 1回/1か月 | 2回/45日、 2回/3か月 |
1回/2か月 | 原則不要 | 原則不要 | 1回/2週間 | ― |
費用 | 33万~100万 | 15万〜55万 | 20万~70万 | 21万~38万 | 30万円~115万円 | 33万、66万 | 33万、66万 | 20万~50万 | ― |
小児矯正への対応 | インビザライン・ ファーストあり |
― | ― | キレイライン キッズあり |
― | 永久歯列完了後 | 15歳~ | ― | 可 |
LCM(低価格のマウスピース矯正)の出現
2016年以降より、LCM(Low Cost Mouthpiece)と呼ばれる、リーズナブルにマウスピース矯正を開始できるローコストマウスピースが様々な国内で展開を始めました。
LCMの強みは、コストが安いこと、価格が明瞭であることなど、患者様にとってメリットがあることも事実ですが、対して適応症例が限られていることはLCMの弱点と言えます。
価格第一で選択をしたことで、治療完了時にもご自身の理想とする歯並びとは程遠く、満足度が低いといったケースもあるようです。そのような場合には、LCMを中断、終了後にインビザラインやクリアコレクトで再治療を行うこととなり、結果として総治療費が高額になってしまうリスクがあります。
マウスピース矯正の賢い選択方法
“マウスピースを使用する方法は同じなのに、どうして価格に違いがあるの?”と疑問に思われている方も多いのではないでしょうか?
マウスピース矯正の元祖ともいえるインビザラインや、歯科材料の老舗であるストローマン社によるクリアコレクトと、LCMを比較した場合、LCMについては以下の特徴があります。
- 適応症例が限られる
- 抜歯やアタッチメントの併用ができない
- 治療期間の制限(2年以内に完了する場合のみ)
このことから、LCMを選択する場合には、ご自身の歯並びがLCMの適応症例であるか、十分な治療効果が見込まれるかなどを、歯列矯正の経験が豊富な歯科医師に診断を受けることが大切です。
もちろん、LCMだからといって安かろう、悪かろうといったように、治療効果が劣るという訳ではありません。しかし、マウスピース矯正は患者様ご自身でマウスピースの管理を行い、治療を進めていく方法です。適切な装着時間や、マウスピースの取り扱いを行わないと、いつまでたっても歯並びが改善しないといったリスクがあります。
特に、通院回数が少ないLCMの場合には、治療効果が十分に表れていなくても、歯科医師が状況を確認する頻度が少ないため、適切な対応を行うまでにタイムロスが発生することがあります。
従来から行われているワイヤー矯正と同等の治療効果や高い満足度が期待できるマウスピース矯正を行うならば、LCMと比べて高額になりますが、インビザライン・コンプリヘンシブパッケージのようなマウスピース矯正の実績の多い治療を選択することが安心といえます。
【まとめ】9つのマウスピース矯正を徹底比較【費用・期間・効果(適応)など】
多数あるマウスピース矯正の中でも、実績あるメーカーと低価格型のLCMを比較して、種類ごとの特徴やメーカーを選ぶ際の注意について解説しました。
この記事では、下記のようなことが分かったのではないでしょうか。
ここがポイント!
- マウスピース矯正は、比較してみると種類ごとにさまざまな特徴がみえてくる
- LCMは低価格だが適応症例が限定され、望んだ成果が出ず再治療になることがある
- LCMは大手2種類のメーカーと比較して、制限やデメリットが目立ち慎重な判断が必要
- 9種類のマウスピース矯正を比較し、特徴を理解して安全な治療を選択することが大切
身近なものになったマウスピース矯正ですが、現在さまざまなメーカーが参入しています。それぞれに費用や期間、適応できる範囲などの違いがあるため、きちんと比較して、ご自身の状態に最適な方法を選択することが大切です。
矯正治療は高額な費用と長い時間がかかるため、少しでも安く少しでも早くと考える患者様もたくさんいらっしゃいます。しかし、選択肢を誤ると、治療を続けているにもかかわらず、なかなか歯並びが改善しないというリスクを抱えることになります。
東京歯並び矯正歯科は、はじめは少し遠回りでも確実な道を歩むことが理想を現実にする早道であると考え、患者様の心からの笑顔のために、ご希望をしっかりとお聞きして最適な治療法をご提案しています。
マウスピース矯正の数あるブランドの選択で迷っている方は、まずは当院の診察で相談してみてください。女性歯科医師が丁寧に対応させていただきます。