クリアコレクトとは
クリアコレクトとは、歯科界において高い信頼を誇るストローマングループが提供するマウスピース矯正です。
口腔内スキャンまたは印象採得による歯列データと、CT画像を融合し、専用のソフトウェア上でマウスピースを設計します。
精密に製作されたマウスピースを段階的に交換することで、理想の歯並びへと導きます。
クリアコレクトはこんな方におすすめ
- 歯列矯正中であることを知られたくない方
- 痛みの少ない歯列矯正をしたい方
- 歯列矯正装置の不快感を減少させたい方
- 歯列矯正中のう蝕(虫歯)・歯周病が心配な方
- 金属アレルギーの方
クリアコレクトの特徴
クリアコレクトは、幅広い症例に対応するマウスピース矯正です。装着の違和感も少なく、効果的な治療が期待できます。
高い技術力によって開発された最先端のアライナー
クリアコレクトは、インプラントメーカーの老舗であるストローマン社が提供するマウスピース型の歯列矯正装置です。
これまでの治療実績をもとに、装置や治療方法の改善が行われてきた最先端のアライナーを使用します。
世界的なシェアを誇るストローマン社の高い技術力によって開発されたクリアコレクトは、米国において導入を開始する歯科医院が今も増え続けています。
保持力に優れるアライナーによる高い効果と違和感の軽減
クリアアライナーの特徴は、歯と歯肉の境目から2㎜の位置に設定されたトリムライン(辺縁形態)にあります。
アライナーの形態には、これまで「スカラップ」、「フラット」といった形態が採用されてきましたが、クリアコレクトのアライナーは、他の形態よりも高い保持力があることが研究によりわかっています。
保持力に優れるアライナーは、高い治療効果と、装着時の違和感の軽減に有効です。
様々な症例に治療効果を発揮
クリアコレクトによるマウスピース矯正では、様々な症例に治療効果を発揮します。
具体的には、以下の症例に対応可能です。
- 上顎前突(出っ歯)
- 切端咬合(上下の前歯の切縁が重なる咬み合わせ)
- 開咬(口を閉じても、上下の前歯が重ならない状態)
- 過蓋咬合(深い咬み合わせ)
- 叢生(凸凹した歯並び)
- 正中離開(前歯同士の間に隙間がある歯並び)
- 空隙歯列(隣り合う歯と歯が接触せず隙間がある状態)
反対咬合(受け口)は、軽度の場合には、適応可能です。
継続的な矯正力と適度な装着感
クリアコレクトで使用するアライナーは「ClearQuartz™(クリアクオーツ)」と呼ばれる材料から製作されます。
クリアクオーツの特徴は、3層構造であるため、継続的な矯正力を付与する適度なしなやかさがあり、装着時の違和感の軽減にも効果的です。
また、日常生活における食いしばりや、歯ぎしりなどにも抵抗できる高い耐久性があります。
3Dソフトによる治療経過の視覚化
クリアコレクトの治療では、「ClearPilot」と呼ばれる3Dソフトによって、治療計画がシミュレーションされます。
治療前、治療中、治療後のそれぞれの状態を視覚的にとらえることができ、患者様ご自身の治療へのモチベーションへとつながります。
クリアコレクトのメリット
クリアコレクトは、マウスピース矯正のメリットである「目立たず、清潔に、歯列を整える」ことに優れています。
目立たない
透明なマウスピースを装着するため、ワイヤー矯正と比べて対面であっても歯列矯正中であることが気づかれづらいでしょう。
またマウスピース装着時も、ワイヤー矯正装置のように、口元のボリュームが目立つことがありません。
痛みや不快感が少ない
ワイヤー装置と比較して、装着時の違和感や痛みが少ないことも特徴です。ワイヤーによって粘膜を傷つけるリスクもありません。
装着に慣れるまで不快感が強い場合には、一時的にご自身で取り外すことも可能です。
清潔
マウスピースはご自身で取り外しが可能なため、清潔に保つことができます。また、歯列矯正治療の開始以前と同様に、歯の隅々まで歯ブラシを当てることができるため、う蝕や歯周病のリスクが少ないといえます。
金属アレルギーでも治療が可能
金属アレルギーがある場合、ワイヤー矯正を選択できないことがあります。
クリアコレクトのマウスピースでは、金属を使用しないため、金属アレルギーの既往がある方であっても治療を安心して受けることができます。
治療期間が短く済む場合がある
すべての方にお約束できることではありませんが、お口の状態によって、他のマウスピース矯正よりも治療期間を短くできる場合があります。
他のマウスピースと比べて、装置の維持力が強く、効果が期待できるためです。
クリアコレクトのデメリット
クリアコレクトにもデメリットがあります。ご自身のライフスタイルに合っているか判断したうえで選択をしましょう。
治療の自己管理が重要
マウスピースはご自身で取り外しができることはメリットでもありますが、取り外し時の紛失や破損などに注意が必要です。宿泊先に忘れて紛失する、熱湯で洗って変形してしまうといったケースがあります。
適応外の症例がある
マウスピース矯正の中でも、幅広い症例に対応できるクリアコレクトですが、治療の対象とならない症例があります。上下の顎のバランスなど骨格的な問題があるケースです。診察時に歯科医師と相談しましょう。
長時間の装着が必要
十分な治療効果を発揮するためには、1日22時間程度の装着をお願いしています。
基本的に就寝時、食事の際を除いて装着していただくことが望ましいです。装着時間が守られないと、シミュレーション通りに進まない可能性があります。
保険がきかない
マウスピース矯正に限らず、歯列矯正は健康保険が使用できません。そのため、費用負担が数十万~と高額になります。
費用対効果に優れる治療になるためには、患者様ご自身の装置装着時間の自己管理が重要です。
提供している歯科医院が限られる
マウスピース矯正を提供する歯科医院は増えてきていますが、クリアコレクトを提供している歯科医院は少ないのが現状です。メリットやデメリットを十分に理解し、症例経験豊富な歯科医師による施術を受けることが重要です。
クリアコレクトの適応
叢生(八重歯 ・乱杭歯) |
上顎前突 (出っ歯・ 口ゴボ) |
反対咬合 / 下顎前突 (受け口) |
上下顎前突 | 開咬(オープン バイト) |
交叉咬合 | 過蓋咬合(深い 噛み合わせ) |
切端咬合 | 空隙歯列・ 正中離開 (すきっ歯) |
正中の不一致 | 顎偏位 | 過剰歯 | 萌出遅延 ・埋伏 |
捻転歯 | 転位歯 | 歯の欠損 / 先天性欠如 |
ガミースマイル | |
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歯列不正 イメージ |
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クリアコレクト FLEX |
– | – | – | – | – | – | – | – | 〇 ※軽症 |
– | – | – | – | 〇 ※軽症 |
– | – | – |
クリアコレクト ONE |
〇 | 〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
〇 | 〇 ※軽症 |
〇 ※軽症 |
– | – | 〇 | 〇 | – | – |
クリアコレクト UNLIMITED |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 ※骨格性で ないものに 限る |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
クリアコレクトの流れ
診察・相談や診査・診断の後、クリアコレクトによる治療が適応可能となった場合には、マウスピースを製作するための資料を収集します。
その後、完成したマウスピースを段階的に交換し、理想的な歯並びへと導きます。
01
診察・相談
歯並びのお悩みや、ご希望を伺います。クリアコレクトの治療方法について、実際のマウスピースを参考にご説明いたします。
02
診査・診断
う蝕や歯周病の状態を確認し、必要があれば治療を行います。
歯や顎の大きさ、歯の傾きなど、歯列不正の問題点を診査し、診断を行います。
03
口腔内スキャンまたは印象採得
歯列の状態を口腔内データから、専用のソフトウェア上で治療のシミュレーションを行います。データを基にマウスピースを製作します。
04
マウスピース装着
マウスピースは、1日22時間程度の装着が基本です。
完成したマウスピースを治療効果に合わせて、段階的に交換しながら治療を進めていきます。
05
治療完了・保定
シミュレーション通りの理想的な歯並びが再現できたら治療は完了です。
後戻りを防止するために、保定といって一定期間はマウスピースを就寝時に装着する必要があります。
クリアコレクトの料金・費用
メニュー名 | 本数・回数・内容 | 価格 |
---|---|---|
FLEX | 上下顎 3枚セット | 261,800円 |
ONE | 上下顎 24枚セット | 517,000円 |
UNLIMITED | 上下顎 枚数無制限 | 660,000円 |
検査代 | – | 55,000円 |
リテーナー | – | 55,000円 |
毎回の診察料 | – | 5,500円 |
歯列矯正オプション
メニュー名 | 本数・回数・内容 | 価格 |
---|---|---|
アンカースクリュー | 1本 | 55,000円 |
矯正補助装置 | 片顎1個 | 11,000円 |
MFT(口腔周囲筋筋機能訓練) | 1回 | 5,500円 |
クリアコレクトのよくある質問
インビザラインとクリアコレクトの違いは何ですか?
インビザラインもクリアコレクトも、マウスピース矯正であることは共通しています。
大きな違いは、インビザラインに比べてクリアコレクトのマウスピース(アライナー)は若干大きめにできている点です。具体的にお伝えすると、クリアコレクトではアライナーの辺縁が、歯肉に2㎜程度被る大きさでできています。マウスピースが大きくできている分、維持力が向上するため、歯の移動に働く力が大きくなり、効果的な治療が期待できます。
クリアコレクトは、インビザラインより治療効果が劣っているのでしょうか?
日本国内ではマウスピース矯正=インビザラインが主流になっています。
しかし、世界的に見るとマウスピース矯正は、インビザラインだけではありません。世界最大の歯科企業であるデンツプライ社によるシュアスマイル・アライナーやインプラントメーカーとして老舗ブランドであるストローマングループのクリアコレクトは、今後国内でもシェアが増加することが期待されます。
クリアコレクトの矯正期間はどのくらいかかりますか?
クリアコレクトの矯正期間は、症状や年齢によって幅がありますが、一般的には6か月から3年ほどです。
難症例であっても、アタッチメントを歯につけることで矯正力を歯に効率的に伝え、矯正期間が過度に長くならないようにすることができます。
クリアコレクトの通院頻度はどれくらいですか?
口腔内データを基に専用ソフトウェア上でシミュレーションを行い、アライナーを製作します。基本的に、1度の来院時に2~3つのマウスピースをお渡しします。ご自身にて1~2週間の間隔で、新しいものへと交換していただきます。
治療効果が適切に発揮されているか、何か不具合がないかという点で、2週間から2か月の頻度でご来院いただきます。治療開始当初は2週間に一度と頻回ですが、お仕事や学校の都合など、できる限りご要望に添えるように治療計画をご提案いたします。
クリアコレクトの治療概要
治療方法 | クリアコレクト |
---|---|
治療説明 | 米国ストローマン社のコンピューターシミュレーションができるマウスピース矯正です。トレーの形態が歯茎を覆うタイプのため動かす力が強いのが特徴です。 |
治療費 | 261,800円〜660,000円 |
治療の副作用(リスク) |
・治療の効果がマウスピースの装着時間に依存する ・定期的にマウスピースを交換しなければ効果が得られない ・マウスピースの紛失や破損のリスクがある ・治療後の後戻りのリスク |
適応症例 |
・永久歯列の不正咬合 ・上顎前突症 ・下顎前突症 ・叢生 ・開咬 ・空隙歯列 ・過蓋咬合 ・交叉咬合 |
ダウンタイム | なし |
不適応の症例 |
・顎変形症 ・唇顎口蓋裂 ・混合歯列期の不正咬合 ・乳歯列期の不正咬合 |